国の抜本的な少子化対策の財源を確保するため、2026年度から「子ども・子育て支援金」の制度が始まります。子ども・子育て支援金は、児童手当の拡充や妊婦への支援などに使われます。
子ども・子育て支援金は、公的医療保険の保険者が、健康保険料等に上乗せする形で徴収します。医療保険の保険者とは、保険料を徴収し、管理している団体のことで、健康保険組合や協会けんぽ(全国健康保険協会)、地方自治体などをいいます。
子ども・子育て支援金の負担額や徴収開始時期は保険者により異なりますが、協会けんぽなどの被用者保険では2026年4月分(5月支払い給与で控除する分)から徴収が開始されます。
「子ども・子育て支援金」を負担するのは誰?
子ども・子育て支援金を負担するのは、被用者保険(協会けんぽや健康保険組合)においては被保険者と事業主、国民健康保険や後期高齢者医療制度では被保険者が負担します。
なお、健康保険の被扶養者など、医療保険料を支払っていない人は、直接、子ども・子育て支援金を負担することはありません。
「子ども・子育て支援金」の額は?
被用者保険(会社員が加入する医療保険、協会けんぽや健康保険組合など)の場合、2026年度の子ども・子育て支援金は、次のように計算されます。
標準報酬月額×2.3/1000
原則として、労使折半で負担します。
標準報酬月額500,000円の場合、
500,000円×1.15/1000=575円を負担します。
標準報酬月額142,000円のパート従業員も、
142,000円×1.15/1000=163.3で、端数処理により 163円の負担となります。
なお、支援率は次年度以降、段階的に引き上げられる予定とされています。
子ども・子育て支援金の負担はいつから?
被用者保険では、2026年4月分(5月支払い給与で控除する分)から、徴収が開始されます。国民健康保険や後期高齢者医療制度の場合は保険者ごとに決定されます。
子ども・子育て支援金シミュレーション|会社員の場合
子ども・子育て支援金の徴収が始まると、従業員の手取り額や会社負担社会保険料がどのように変わるか、シミュレーションします。
・東京都の会社に勤務する40~64歳
・1ヶ月の総支給額400,000円(標準報酬月額410,000円)
・扶養なし
・通勤手当なし
・住民税は考慮せず
まず、従業員の手取り額を比べてみます。

会社員の場合、2026年5月給与から、健康保険料や介護保険料に加え、子ども・子育て支援金も控除されるようになります。手取り額は、標準報酬月額300,000円の場合、子ども・子育て支援金の345円分が減少します。
次に、会社が負担する社会保険料の増加をみていきます。

会社が負担する社会保険料も、子ども・子育て支援金の分(上表の従業員分は345円)が増えることになります。
以前から、会社は「子ども・子育345て拠出金」を負担してきましたが、4月分からは新たな負担が増加します。
2026年4月分(5月給与での控除分)から、子ども・子育て支援金の徴収が始まります。給与計算担当者は、給与計算ソフトの支援金率の設定を確認しておく必要があります。新しい項目が増えることから、給与明細書のレイアウトを変える必要もあるかもしれません。
新しい控除項目に対応するため、早めに準備しておきましょう。
参考資料:
全国健康保険協会 協会けんぽの子ども・子育て支援金率
こども家庭庁 子ども・子育て支援金制度について
→ コラム他へ戻る
→ 協会けんぽ 健康保険料率の変更|2026年3月分~
→ TOPへ戻る
